2020年能勢淨るり月間 ONLINE


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義経千本桜−道行初音旅

古典演目/2017年6月能勢淨るり月間「能勢人形浄瑠璃鹿角座公演」より

作:竹田出雲・三好松洛・並木千柳の合作

 延享4年(1747年)11月大阪竹本座初演。全5段で、源平合戦後、戦を勝利に導きながらも、兄頼朝の不興をかった義経が都落ちしていく物語を柱に、戦に敗れ一門全てが滅んだはずの平家の武将たちが実実は生きていた…という大胆なフィクションを織り交ぜた物語です。『菅原伝授手習鑑』、『仮名手本忠臣蔵』とともに、人形浄瑠璃の三大名作とされています。

 『道行初音旅』は4段目になり、白拍子静御前が愛する源義経の元へ向かう道のりを描く場面です。

あらすじ

 義経が吉野に隠れているという噂を聞いた静御前は、春の山道を急いでいます。静が義経のことを想い『初音の鼓』を打ち始めると、途中ではぐれた佐藤忠信がどこからともなく現れました。

 忠信が義経から賜った鎧を取り出すと、静御前は鼓を鎧に添え、義経を偲びます。

 二人は源平合戦のことを追想しながら旅を続け、吉野山へと向かうのでした。

「狐忠信」と「初音の鼓」

 雨乞いのため、千年もの間生きてきた牝狐と牡狐を狩り出して、その皮で作り上げられた鼓で、太陽に向かって打つとたちまち雨が降り出し、百姓たちが初めて喜びの声を上げたことから『初音の鼓』と名付けられました。

 初音の鼓は宮中に納められていましたが、平家討伐の褒美として義経に与えられ、今は静御前に預けられています。

 この場面に登場する忠信は、鼓になった両親に孝行を尽くしたいと義経の家来に化けて寄り添っていた子狐です。