2020年能勢淨るり月間 ONLINE


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絵本太功記−夕顔棚の段、尼が崎の段

古典演目/2018年6月能勢淨るり月間「能勢人形浄瑠璃鹿角座公演」より

作:近松柳、近松湖水軒、近松千葉軒の合作 

 太閤秀吉の一代記『絵本太閤記』を脚色し、浄瑠璃化した作品です。本能寺の変から小栗栖でのいわゆる“三日天下”を、6月1日から13日までを一日一段で描き、全13段からできてきます。6月10日に尼崎で起こった光秀一族が崩壊してゆく十段目「尼が崎の段」が有名で、全篇のヤマ場です。

 「明智光秀」を「武智光秀」、「羽柴(豊臣)秀吉」を「真柴秀吉」にする等、登場人物の名前を脚色しています。

あらすじ

 本能寺の変での息子光秀の反逆を恥じた母さつきが、尼崎の片ほとりに隠居所をかまえ、浮世を離れた夕顔棚の下涼みを楽しんでいるところに、嫁の操と孫十次郎の許婚の初菊が老母のご機嫌伺いにやってきます。

 また、出陣の挨拶に訪れた十次郎は、さつきの勧めで初菊と祝言を挙げますが、すぐに戦場へと駆け出して行きました。

 さつきが一夜の宿を求めた旅僧に風呂を勧めている様子を物陰から見ていた光秀は、この旅僧こそが宿敵真柴秀吉であると、竹やりを湯殿に向かい突き立てますが、手負い出てきたの母のさつきでした。さつきはわざと光秀に刺されて、逆心の罪深さを責めたのです。また、操もこの事態を前に悲痛な思いで諌め立てます。

 瀕死の十次郎が、親を気遣い一時も早く本国へと促しに戻り、さつきは孫の孝心に光秀を叱責し、操と初菊は十次郎にすがりつき泣きクドキます。この様子にさすがの光秀もこらえかねて慟哭するのでした。

 そこに久吉が現れ、二人は天王山での決戦を約束して分かれて行きます。